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医者の「大丈夫」「様子見」「とりあえず治療」本当の意味


 医者は「大丈夫」と言ったが、症状は消えない。こういった場合の医者は、ヤブ医者か? 「知ってはいけない 医者の正体」の著者、二本松眼科病院(東京・平井)の平松類医師に聞いた。

 眼科領域でよく聞くのは、白内障手術後の不満だ。白内障は目の中の水晶体が濁り、見えづらくなる病気で、手術では水晶体を「眼内レンズ」に替える。医者から「手術でよく見えるようになる」と聞いていたのに、患者は「よく見えるようになっていない!」と怒る……。本紙記者は患者から不満を聞く一方、眼科医からも「手術は成功しているのに文句を言う患者が多い」といった不満を聞いたことがある。

「医者の『よく見える』と、患者さんが望む『よく見える』に差があるのが問題。医者は『手術前よりよく見える』と伝えているが、患者さんは『メガネが不要になる』『老眼がなくなる』などと捉える。医者の言葉は患者さんに伝わらず、結果的に患者さんに不満が生じるケースは、眼科に限らず非常に多い」

■納得いく治療のためには“自衛”が必要

 本来は医者がコミュニケーション能力を高めるべきだが、それを待っていたら患者はなかなか納得いく治療を受けられない。“自衛策”は、言い方の工夫だ。白内障の例なら「こう見えるようになりたい」「この見え方は困る」と伝える。

「冒頭の医者の『大丈夫』は、“自分が調べた範囲では問題がない”という意味で、“100%異常なし”ではありません。『ほかに考えられる病気は?』『ほかに受けた方がいい検査は?』などと聞いた方がいい」

「お変わりありませんか?」という医者の言葉も、医者と患者の認識のズレを生じさせやすい。患者は「症状が良くならない」という意味で「変わらない」と答えているのに、医者にとっての「変わりない」は「症状が悪化していない」の意味。何の手も打ってもらえない。具体的に「頭痛が続く」「不調が消えない」と伝えよう。

■医者の言葉をストレートに受け取らない

「様子を見ましょう」や「とりあえず治療しましょう」と言われ、戸惑ったり不信感を抱いたことはないだろうか? これらも医者の説明不足だ。正確には「今あせって治療をすれば、むしろ悪化する可能性がある。何もしないか弱い治療で様子を見よう」「現段階で原因は詳しく分からないが、症状があるのでとりあえずそれを抑える治療から始めよう/治療しながら病気を調べていこう」。こういった意味と知っていれば、前向きに治療に取り組めるはずだ。

 平松医師が以前、目薬をさす群を2つに分けて、一方は目薬の一般的な説明、もう一方は治療目的、目薬の効用など詳細な説明をし、効果の違いを調べる研究を行った。すると、後者の群の方が効果が良かった。

「つまり、治療の意味を正確に把握し臨む方が、同じ治療でも高い効果が期待できる。さらに、プラセボ効果(偽薬でも効き目があると思い込んで服用していれば効果が見られること)もあります。医者はコミュニケーション能力の問題に加え、専門用語を多用しがち。意味が分からなければ、医者や看護師さんに確認する。また、実力がない医者ほど、専門用語を多用する傾向があります」

 医者を質問攻めにしたら嫌われて治療がおろそかになるのでは……と考えて何も言えない人もいるだろう。しかし、そう考えることが、医者への信頼感がない証拠だ。

「別の信頼できる医師を探すことをお勧めします。確かに医者は多忙で、長時間かけて説明をする時間はない。しかしそれでも、何とか患者さんに病気や治療について理解を深めてもらおうとするもの。それができるのが、信頼できる医者です」

 納得いく治療を受けるために。
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