あなたの健康はお金で買えますか・・・? 生まれつきの性格と諦めないで…専門医に聞く「“夫のモラハラ”への対処法」
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生まれつきの性格と諦めないで…専門医に聞く「“夫のモラハラ”への対処法」

© 女性自身

なにかと“息苦しさ”が指摘される現代。その原因が夫との生活にあると、どうしても毎日がしんどくなってしまうことに……。そんなギスギスした関係を解きほぐすためのヒントを、専門医に教わりましたーー。

「私が声をかけるたびに、『うるさい。お前は文句しか言えないのか!』って、最近よく、逆ギレされます」(50代主婦)

「コロナで在宅時間が長くなった主人が、部屋の隅のちりを見逃さず、『お前は四角い部屋を丸く掃く』と。小姑みたい」(50代パート)

「ひとり暮らしの母の顔を見に、この冬は帰省していいものか、夫の意見も聞きたいのに、『実家のことは任せる』って聞く耳を持たなくて……」(50代アルバイト)

このように、夫との関係に悩む読者の声が、編集部には多く寄せられる。

コロナ禍の自粛生活で、夫婦が家で顔を合わせている時間は激増、それと比例してストレスも増えたと感じている人は多いようだ。

「加えて、夢中だった子育てが一段落したり、早期退職した夫が家でゴロゴロしていたり……。そんな状況下の妻がストレスをおぼえる“モラハラ夫”には共通項があることが多いんです」

こう話すのは、精神科医で岡田クリニック院長の岡田尊司先生だ。

「プライドが高すぎて、妻や家族の言葉に耳を貸そうとしない夫。あるいは、親切心で妻がかけたひと言を『けなされた』と捉えてしまう夫。そうした言葉や行為の背景には『パーソナリティ障害』が潜んでいることが多々あります」(岡田先生・以下同)

ウチの夫が「パーソナリティ障害」? それっていったいどういうことなのだろう。響きはなんだか深刻そうだけれど……。

「パーソナリティ障害は、その人の考え方や行動の“著しい偏り”のために、自分だけではなく、周囲の人も苦しむ状況をいいます。

正しい知識を得て対処すれば、過度に心配することはありません」

かつては“生まれつきの性格で、直らないもの”と位置付けられていたこともあるパーソナリティ障害だが、現在では“改善可能なもの”と考えられているという。

「じつは“モラハラ夫”と思われるご主人自身が、パーソナリティ障害に苦しんでいることも多い。妻はそれを受け止めて、本音を引き出してあげることで、解決への糸口にすることができるのです」

岡田先生が、モラハラ夫に見られがちなパーソナリティ障害のパターンを解説し、その対処法を教えてくれた。チェックリストで、自分の夫に当てはまると思う項目にチェックを入れてみよう。

【1】ひたすら自己チュー「自己愛性パーソナリティ障害」

□ 自分には世間の人が気づいていない才能や優れた点があると思っている

□ 大成功をして有名になったり、理想の恋人と出会うことを夢見てきた

□ 自分は人と違ったところがあり、特別な人間だと思っている

□ 周囲からの賞賛が、何よりの励みになる

□ 多少の無理でも、自分の望むことは大抵聞いてもらえることが多かった

□ 欲しいものを手に入れるためなら、ほかの人を利用したり、うまく言いくるめるくらいの 自信がある

□ 自分勝手で思いやりがないところがある

□ 友人や知り合いの幸せを見ると、内心妬ましく思うことがある

□ 態度が大きいとか、プライドが高いと思われている

5項目以上当てはまったら「自己愛性パーソナリティ障害」の可能性あり。

「パーソナリティ障害は、特徴から10パターンに分類されますが、もっともポピュラーなものとして挙げられるのが、『自己愛性パーソナリティ障害』です」

このタイプは、「自分は特別な存在である」という「過大なプライドや大きな理想」を持っていることが多いのだそう。

「自信家である一方、批判されると弱いので、相手がよかれと思って言ってくれたことも、『ダメ出し』と思い込んで、激高したりします」

このような夫の対処法はーー。

「自己中心的なふるまいをいきなり変えさせようとすると、大きな衝突を生み、関係性が崩れてしまうこともあります。まずは結婚当初を思い出して、夫の『支え手』となることを心がけましょう」

そして、ひとつの問題を「共有している」感覚を持つことが大事だという。

「まずは『あなたのこんなところは素晴らしい』と褒めておいて『ココをこうすると、もっといいんじゃない?』と、同時に要望を言うのがいいでしょう」

【2】細かすぎるチェック魔「強迫性パーソナリティ障害」

□ 細かいところにこだわりすぎてしまう

□ 完璧にやろうとして、時間が足りなくなってしまうことがよくある

□ 仕事や勉強に打ち込むあまり、娯楽や人付き合いは二の次になりがちだ

□ 不正やいい加減なことに対しては、許せないほうだ

□ 役に立たないとわかっていても、何かを捨てるのは苦手である

□ 自分の言うとおりにしない人とは、うまくやっていけない

□ お金はなるべく節約して、将来のために貯金をしている

□ 頑固だとよく言われがちだ

4項目以上当てはまったら「強迫性パーソナリティ障害」の可能性あり。

パートの合間に炊事……妻も忙しい中で家事もしているのに、「掃除の仕方が悪い」などとなにかと文句を言う夫には、うんざりだ。

「この手の夫は、会社では優秀で、真面目で責任感が強いタイプが多い。妻や家族にも自分と同じ基準を求めてしまうことで、双方が強いストレスを感じてしまうんです」

この「強迫性パーソナリティ障害」は、仕事も人間関係も「完璧」を目指しすぎるあまり、「うつ病や心身症、過労死に結びつきやすい」恐れもあるというから要注意だ。

「対処法としては、本人のルールに手を加えようとしないこと。基本は真面目なのですから、それを生かすべく、『掃除を分担制にする』など、妻がしてきた家事と同じ役割を持ってもらうことです。“妻と同じ目線になる体験”を通じて、夫が持つ固定観念はだいぶ変わることでしょう」

【3】腰が重たく無関心「回避性パーソナリティ障害」

□ 断られたり、けなされたりすると嫌なので、人付き合いの多い仕事には就きたくない

□ 自分に好感を持っていない人とは、あまり関わりたくないほうだ

□ 嫌われたらいけないので、親しい人とも自分を抑えて付き合うほうだ

□ バカにされたり仲間はずれにされたりしないか、いつも不安に思いがちだ

□ 人に会ったり出かける約束を、直前になってキャンセルすることがよくある

□ どうせ自分には魅力がないので、あまり人に好かれないと思っているほうだ

□ 新しいことをしようとすると、うまくいかないのではないかと不安になり、実行しないうちに諦めてしまうことがよくある

4項目以上当てはまったら「回避性パーソナリティ障害」の可能性あり。

親の介護に、ご近所づきあい……妻が日ごろ悩んでいることを、相談しても「お前に任せる」と突き放されたら、ショックだが……。

「自分が失敗したり、傷つくことを極端に恐れるために、ちょっとしたことからも逃げてしまう傾向があるのが、この回避性パーソナリティ障害のタイプです」

“無関心夫”は「とにかく逃げる」傾向があるというので、扱いは難しいそうだが、「こういう人だから仕方がない」と諦めてはいけない。

「何とかして、夫を引っ張り出すことが大事です。妻のほうでも『〇〇やってよ』ではなく『私も一緒にやるから、考えようよ!』と巻き込むことを心がけましょう」

これらのモラハラ夫には、複数のタイプにまたがる“複合型”のケースも見られるそうだ。

岡田先生によれば、現代人のほとんどは多かれ少なかれパーソナリティの問題を抱えているという。

「自分を知り、相手を知ろうとすることを心がける積み重ねが、多くの人が悩む“生きづらさ”を解消することにつながるのです」

もし、夫婦関係に悩んでいるのなら、「どうせダメ」と諦めず、岡田先生直伝の対処法を、一度試してみよう。

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