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体内で曲がる「軟性内視鏡」を使う新手術ロボットなら専用手術室も不要に【コロナ禍でも注目 最新医療テクノロジー】


【コロナ禍でも注目 最新医療テクノロジー】#48

国内で新しいタイプの手術支援ロボットの開発が進められている。国内外で最も普及する手術支援ロボットは米国メーカーが開発した「ダヴィンチ」。2年前には国産初の「hinotori(ヒノトリ)」が登場している。これら既存の手術支援ロボットは、いずれも体内に挿入する部分が曲がらない棒状の内視鏡(硬性内視鏡)を使ったロボットだ。

一方、開発中のものは、胃や大腸などの内視鏡検査で使用される柔軟に曲がる「軟性内視鏡」と、ロボット技術を融合した手術支援システム。「軟性内視鏡手術システム(FESS=フェス)」と呼ばれる。開発は慶応義塾大学をはじめ複数の大学やhinotoriを開発したメディカロイドなどによる産学連携で進められている。

どんなシステムなのか。開発プロジェクトの中心メンバーのひとり、湘南慶育病院・消化器外科の和田則仁部長(慶応義塾大学医学部非常勤講師)が言う。

「FESSは体内に挿入する手術動作部と、内視鏡と鉗子(かんし)をモニターで遠隔操作するための操作部から構成されます。手術動作部は1本のしなやかなチューブの中に鉗子とカメラが収められていて、この部分はフレキシブルに曲がりながら患部へと進んでいけます。既存のロボットではアプローチしにくい体深部に到達できるのが最大の強みです」

つまり、既存のロボット手術(腹腔鏡手術)のように体表に4~5カ所穴を開けて手術をするのではなく、FESSで体表を切開するのは手術動作部を挿入する1カ所のみ。患部の場所によっては体表を切開せずに、肛門、口腔、膣などの自然孔(こう)からの手術も可能という。直径3センチ弱の手術動作部のチューブに収納されているのは、直径5ミリの鉗子が3本と、直径8ミリの3Dカメラ1本。これらを自由に操作できる範囲は直径5センチ球内で、いまのところ体表から到達できる深さの範囲は20センチ程度という。

「結腸がんなどでは、患部にクネクネと曲がりながら到達できるので、お腹は切らずに肛門から手術することができます。従来では体表を大きく切開せざるを得ない患部、また多くの臓器に囲まれている膵臓がんなどの患部に対し、より低侵襲で安全な手術ができる可能性があります」

FESSは人が持ち運べる小型軽量ユニットで、ベッドサイドに設置したり、ベッドレールに取り付けることができ、ロボット手術専用の手術室は不要。コスト面も大幅に抑えられるという。

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