朝のタンパク質が少ない!まずは10グラムプラスを目指そう
日本人は“朝たん”不足が深刻だとか。“朝たん”とは朝食のタンパク質。タンパク質は、脂質や糖質と異なり吸収されない余剰分を体内にとどめておくことができないため、毎食取る必要がある。その目安量は、成人で1回の食事につき20~30グラム。朝食抜きや、朝はおにぎりやパン、シリアルなど手軽なメニューだけ、といったふうだと、到底20~30グラムに足りない。
“朝たん”だと、何が問題になるのか? 睡眠中はタンパク質を長時間摂取できないためアミノ酸不足になり、それを補うため筋肉が分解されてしまう。3食しっかりタンパク質を摂取している学生と、“朝たん”不足の学生の筋肉量を比較した研究では、後者は筋肉量が少なかった。若者でもそうなのだから、高齢者では深刻な筋肉不足を招きかねず、そうなるとフレイル(虚弱)やサルコペニア(加齢による筋肉量の減少や筋力の低下)のリスクが高くなる。
時間栄養学の観点からも、“朝たん”は重要。炭水化物とタンパク質で構成された朝食は体内時計を調整する役割がある。体内時計は、1日24時間よりやや長い24.5時間周期で、毎朝のリセットが必要。これがなされないと、体内時計がずれた状態が続き、胃腸不調、高血圧、糖尿病などさまざまな病気のリスク上昇につながる。
本来は動物性・植物性タンパク質をしっかり取って、朝食で20~30グラムのタンパク質摂取を目指したいところだが、ほとんど取れていなかった人がそれを実現させるのは困難。そこでまずは、今の朝食に10グラムプラスするところから始めよう。無糖ヨーグルト100グラムでタンパク質5グラム、卵1個で6グラム、牛乳150ミリリットルで5グラム、スライスチーズ1枚で3グラム。1個でも2個でもプラスすることを、意識することがまず大事だ。(和)
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