【デキる人の健康学】ストレス誘因性のうつを運動で予防!!
都会生活は様々なストレスに囲まれているが、過剰ストレスのためにうつ病を発症する人も増えている。
ストレスを減らしたり解消することができれば、うつ病を予防することができることは誰でも分かっているが、多くの人はそうできずにストレスに囲まれた生活を続けている。
しかし、運動によりストレスに耐性になりうつ病を予防できる可能性が最近報告され話題をよんでいる。
スウェーデンのカロリンスカ研究所のレアンドロ・アグデロ博士らの研究チームはマウスを使った実験により運動がうつ病の予防になりうることを証明した。
マウスを騒音環境やフラッシュライトが点滅する環境、概日リズムが逆転するようなストレス環境で5週間飼育を続けるとマウスは食欲が減退し、体重が減少し、動きが鈍くなりうつ病様症状を発症する。
アグデロ博士らはマウスに運動させることでこのうつ病様症状を回避できることに着目し、運動したときに筋肉で発現が増強する物質がうつ病を予防している可能性を探索した。
運動したマウスの筋肉を調べるとKATという酵素が沢山産生されていることを見いだした。
最近の研究で、人間にストレスを与えると脳の中でアミノ酸の1種類であるトリプトファンの代謝産物であるキヌレニンという物質が増え、その結果うつ病を発症する機序が報告されていたが、運動によって筋肉で増加していた酵素KATはなんとキヌレニンをキヌレニン酸に解毒する活性を有していた。
■白澤卓二(しらさわ・たくじ) 1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て2007年より順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。日本テレビ系「世界一受けたい授業」など多数の番組に出演中。著書は「100歳までボケない101の方法」など100冊を超える。
ストレスを減らしたり解消することができれば、うつ病を予防することができることは誰でも分かっているが、多くの人はそうできずにストレスに囲まれた生活を続けている。
しかし、運動によりストレスに耐性になりうつ病を予防できる可能性が最近報告され話題をよんでいる。
スウェーデンのカロリンスカ研究所のレアンドロ・アグデロ博士らの研究チームはマウスを使った実験により運動がうつ病の予防になりうることを証明した。
マウスを騒音環境やフラッシュライトが点滅する環境、概日リズムが逆転するようなストレス環境で5週間飼育を続けるとマウスは食欲が減退し、体重が減少し、動きが鈍くなりうつ病様症状を発症する。
アグデロ博士らはマウスに運動させることでこのうつ病様症状を回避できることに着目し、運動したときに筋肉で発現が増強する物質がうつ病を予防している可能性を探索した。
運動したマウスの筋肉を調べるとKATという酵素が沢山産生されていることを見いだした。
最近の研究で、人間にストレスを与えると脳の中でアミノ酸の1種類であるトリプトファンの代謝産物であるキヌレニンという物質が増え、その結果うつ病を発症する機序が報告されていたが、運動によって筋肉で増加していた酵素KATはなんとキヌレニンをキヌレニン酸に解毒する活性を有していた。
■白澤卓二(しらさわ・たくじ) 1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て2007年より順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。日本テレビ系「世界一受けたい授業」など多数の番組に出演中。著書は「100歳までボケない101の方法」など100冊を超える。