あなたの健康はお金で買えますか・・・? 更年期のホルモン療法と乳がんは無関係か、既存調査に疑問符  
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更年期のホルモン療法と乳がんは無関係か、既存調査に疑問符  

更年期障害の治療に用いられるホルモン補充療法(HRT)と乳がんリスクの関連を指摘した2003年の画期的な調査は欠陥だらけで信頼できないと批判する論文が16日、英医学誌『Journal of Family Planning and Reproductive Health』に掲載された。

 HRTはホットフラッシュ(のぼせ)や性欲減退、膣の乾燥などの更年期症状を緩和する治療法で、エストロゲンかプロゲステロン、もしくは双方を用いる。
 
 このHRTと乳がんリスクの関連を指摘した2003年の調査は、英国女性100万人を調査対象としたことから「Million Women Study(MWS)」と呼ばれている。

 MWSでは、更年期後の英女性100万人以上に質問票形式の調査を実施。その結果、ホルモン補充療法(HRT)を受けた女性の乳がん罹患(りかん)率が高いことが分かり、保健当局や医師、HRTを受けた女性たちの間に不安や当惑が広がった。

 微調整された最新のMWS調査は、HRTを受けていない女性と比較して、エストロゲンのみを用いた治療法で30%、エストロゲンとプロゲステロン両方を用いた場合は2倍も乳がんリスクが高かったと報告している。

 また、HRTの治療期間が長いほど乳がんリスクも高まる一方、HRT治療を止めてから5年以内にリスクは通常レベルまで低下するという。

■調査手法に複数の欠陥

 だが、南アフリカ・ケープタウン大学(University of Cape Town)のサミュエル・シャピロ(Samuel Shapiro)教授(公衆衛生学)らが執筆した論文は、「HRTは乳がんリスクを高めるかもしれないし、そうでないかもしれない」としたうえで、MWSの調査手法には数々の欠陥がみられ、断定的な結果を導くことはできないと厳しく批判している。

 複数あるという欠陥の1つとして、論文は、調査開始からわずか2~3か月に乳がん発症がみられている点をあげた。調査を始めた時点で、すでに乳がんを発症していた女性たちも、新たな発症者として数えられた可能性があるという。

 さらに論文は、調査への参加を打診された女性たちが、その時点で乳がん検査を受けていた点に触れ、調査対象となった女性群に偏りがあった可能性を指摘した。実際、調査対象となった女性全体の乳がん罹患率は、HRT治療の有無に関わらず、英女性平均と比べて40%高かった。

 論文は乳がん発症までに数年はかかるといわれるのに、調査開始からわずか1~2年で、これだけ多くが乳がん発症が見られることは「生物学的にありえない」と疑問を呈している。

 こうした批判について、MWS調査を主導する英オックスフォード大学(University of Oxford)のリチャード・ペト(Richard Peto)教授(統計学・疫学)は、AFPの取材に対し、20件もの調査研究が同様の結果を再現しているうえ、HRT治療の減少による乳がんの低下にも貢献してきたと、Eメールで回答し、論文の主張に反論した。
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