あなたの健康はお金で買えますか・・・? 食と健康 ホントの話 腸内細菌を刺激し若返る「海藻」「豆」「いも」摂取 京都府立医大・内藤裕二教授に聞く
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食と健康 ホントの話 腸内細菌を刺激し若返る「海藻」「豆」「いも」摂取 京都府立医大・内藤裕二教授に聞く

腸内細菌が、老化を左右する要素として注目を集めている。京都府立医科大学生体免疫栄養学講座の内藤裕二教授=顔写真=は、実年齢と生物学的年齢の違いをもたらす腸内環境を「腸年齢」と表現し、それを進めたり巻き戻したりする要因を研究している。

その腸年齢を維持したり、巻き戻して若返ったりするためには、ヒトが食べたものを腸内細菌が代謝して産生される二次胆汁酸や短鎖脂肪酸(酢酸や酪酸など)が大きな役割を果たしていることがわかっている。

腸年齢を巻き戻すと考えられている、二次胆汁酸や短鎖脂肪酸を産生してくれる腸内細菌を増やすためには、どんな食事をするのかが重要になる。欧米の研究によると、エビデンスレベルが高いのは地中海食だ。果物や野菜、魚、オリーブ油、ナッツ、豆、全粒粉の穀物などをよく食べることが特徴だ。

フィンランド人7000人以上の15年前の糞便と15年後の健康状態を調べた研究では、大腸菌やピロリ菌などの「プロテオバクテリア門」に属する細菌が増えると、15年以内の死亡率が高くなることがわかっている。

内藤教授はこうした欧米の研究を踏まえつつ、日本人に合った食事や腸内細菌を調べるために、2017年から京都府で京丹後長寿コホート研究を行っている。京丹後市は京都から車で2時間の海沿いの街。100歳以上の人が日本の平均の3倍ほど住む。当時65歳以上の高齢者の健康状態と食事内容について詳細を継続的に調べている。

「現状において、京丹後市のご高齢の方にはこのプロテオバクテリア門の細菌は極めて少なく、フィンランドのデータを裏付けています。プロテオバクテリア門のような通性嫌気性菌(少し酸素があっても生きている)が大腸に増えるのはよくないことで、逆に言えば、大腸の中は通性嫌気性菌が増えないように偏性嫌気性菌(大気レベルの酸素量で死滅する)ばかりにしておくことが非常に重要であるということがわかってきました」

そのためには、ファーミキューテス門のクロストリジウム属に分類される、酪酸を産生する菌、つまり酪酸菌を維持しておくことが重要だと、内藤教授は説明する。

海外の研究では、肥満の人ほどFB比(F=ファーミキューテス門、B=バクテロイデーテス門の比率)でFの割合が高いとされている。Bは短鎖脂肪酸を産生する細菌が多いとされ、ヤセ菌とも言われている。しかし京丹後市の高齢者は肥満(BMI30以上)はほぼいないにもかかわらず、Fの割合が高いそうだ。

それでは、京丹後市の高齢者は毎日何を食べてFを増やし、酪酸を増やしているのだろうか。京都市内の同年齢の人と比較すると、海藻類、全粒穀類、葉野菜、根菜、豆類、いも、果実が多く食べられていることがわかっている。

また、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)を行って計算したタンパク質量と、CTで撮影した筋肉量の関係を調べたところ、まったく相関はなかったという。

「タンパク質摂取には肉が最適だと思いがちですが、日本人の腸内細菌にあったタンパク質と考えると、豆などの植物性をベースにすることが重要ではないかと思っています」

流行の食事法の多くは、欧米人を対象にした研究から導き出されている。自分には合っていないかも、と思ったら、京丹後市の高齢者の食事を参考にしてみてほしい。

(医療ジャーナリスト 石井悦子)

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