【がんへの備え】納得して治療を 手術延期も選択肢 セカンドオピニオン編(2)
納得のいく治療法を選ぶために、大いに役立つセカンドオピニオン。ただし、使い方やタイミングを誤ると、患者にとってプラスにならないことも。注意点をがん患者支援の関係者に聞いた。
◇
NPO法人「キャンサーネットジャパン(CNJ)」理事の川上祥子さんは、「希望するセカンドオピニオン外来(予約制)が混んでいて、待たされることがある」と忠告する。
「がんと診断されて、最初の治療開始まで、それほど期間がありません。もし、手術で切るべきか悩み、セカンドオピニオンを受けたいと思うのなら、手術日程を延ばしてもらうことです」
特に、がん診療拠点病院のセカンドオピニオンは非常に混む。1カ月待ちは当たり前という。
「手術を受けたら後戻りはできません。その後も何年も付き合っていく病気です。がんの状態が許すなら焦らず、十分、納得した上で手術を受けた方がいいと思います」
神奈川県とCNJの協働事業「ピアサポート(がん相談)」のサポーター(がん体験者)を行っている武岡ひとみさんも、自らの経験から話す。
「その病院しか知らない時は、主治医の意見がすべてだと思っていました。でも、後から違う意見を知ったり、他人が違う治療法を受けて元気だったりすると、やっぱり後悔しました」
また、がん患者の家族がセカンドオピニオンを求める場合も注意点がある。家族は「何もしてあげられないので、せめて情報収集はしてあげたい」と一生懸命になる。その「良かれ」とする強い思いが、逆効果に働く場合がある。
「特に今はインターネットで簡単に情報が得られます。家族が『名医がココにいた、アソコにいた』と、本人の意思とは関係なく、連れ回してしまう傾向があります。あふれる情報の中で患者さんが置いてきぼりにされてしまうことがあります」(武岡さん)
セカンドオピニオンは患者の理想に近い治療法が選べるように、第2の意見を求めるもの。患者本人が何を望んでいるかが最も大切になる。
「別の治療法が見つかれば選択肢は広がります。ただし、家族の方は患者ご本人が混乱しないようにサポートしてください」(川上さん)
次回は、武岡さんのセカンドオピニオン体験を紹介する。
《セカンドオピニオンの対象外例》
★紹介状や検査資料を持参できない
★最初から転院を希望している場合
★現在の主治医に対する相談
★医療事故や医療費などの相談
★死亡患者を対象とする相談
★本人・家族以外からの依頼
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NPO法人「キャンサーネットジャパン(CNJ)」理事の川上祥子さんは、「希望するセカンドオピニオン外来(予約制)が混んでいて、待たされることがある」と忠告する。
「がんと診断されて、最初の治療開始まで、それほど期間がありません。もし、手術で切るべきか悩み、セカンドオピニオンを受けたいと思うのなら、手術日程を延ばしてもらうことです」
特に、がん診療拠点病院のセカンドオピニオンは非常に混む。1カ月待ちは当たり前という。
「手術を受けたら後戻りはできません。その後も何年も付き合っていく病気です。がんの状態が許すなら焦らず、十分、納得した上で手術を受けた方がいいと思います」
神奈川県とCNJの協働事業「ピアサポート(がん相談)」のサポーター(がん体験者)を行っている武岡ひとみさんも、自らの経験から話す。
「その病院しか知らない時は、主治医の意見がすべてだと思っていました。でも、後から違う意見を知ったり、他人が違う治療法を受けて元気だったりすると、やっぱり後悔しました」
また、がん患者の家族がセカンドオピニオンを求める場合も注意点がある。家族は「何もしてあげられないので、せめて情報収集はしてあげたい」と一生懸命になる。その「良かれ」とする強い思いが、逆効果に働く場合がある。
「特に今はインターネットで簡単に情報が得られます。家族が『名医がココにいた、アソコにいた』と、本人の意思とは関係なく、連れ回してしまう傾向があります。あふれる情報の中で患者さんが置いてきぼりにされてしまうことがあります」(武岡さん)
セカンドオピニオンは患者の理想に近い治療法が選べるように、第2の意見を求めるもの。患者本人が何を望んでいるかが最も大切になる。
「別の治療法が見つかれば選択肢は広がります。ただし、家族の方は患者ご本人が混乱しないようにサポートしてください」(川上さん)
次回は、武岡さんのセカンドオピニオン体験を紹介する。
《セカンドオピニオンの対象外例》
★紹介状や検査資料を持参できない
★最初から転院を希望している場合
★現在の主治医に対する相談
★医療事故や医療費などの相談
★死亡患者を対象とする相談
★本人・家族以外からの依頼