あなたの健康はお金で買えますか・・・? 体を壊すまで頑張り屋さんの心を駆り立てる5つの言葉
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体を壊すまで頑張り屋さんの心を駆り立てる5つの言葉

■体を壊すまで頑張りすぎてしまうのはなぜ?

 何をするにも「パーフェクト」にこだわる人。無理をしてでもつい周りに合わせてしまう人。つらい状況でも弱音を吐かずに我慢する人……このような方は、多くの場合、社会的に「君、デキるね」「あなた、いい人ね」などとほめられる方たちだと思います。

 その優れた性格によって優秀な実績を重ね、ステキな人生を送っている人も多いでしょう。しかし、まさにその性格が裏目に出て、強いストレスを抱えてしまうことも多いのです。

 たとえば、「完璧主義」の人は間違いなくやることにこだわるあまり、小さなミスも受け流せなくなりがちです。「いい人」は他人の意見を優先させ、自分の意見を主張できません。「頑張り屋さん」は疲れているのに無理をし、体を壊してしまいます。こんな困った結果になっていることも、案外多いのではないでしょうか。

 周りからは、「そんなに頑張らなくてもいいのに」と言われ、自分でもわかっているのに、そうできないのはどうしてなのでしょう?

■私たちの心を駆り立てる5つの「ドライバー」

 私たちは、幼いころに親から言われ続けたメッセージに、大人になっても影響され続けることがあります。たとえば、幼児のころに親から「しつけ」として繰り返し掛けられたメッセージが、良くも悪くもその後の自分の思考や行動を左右していることは多いものです。

 そのひとつに、「ドライバー」と呼ばれるメッセージがあります。ドライバーとは、「駆り立てるもの」の意味。心理学の「交流分析」では、次の5つのドライバーを紹介しています。

□1. 「完全であれ!」(Be Perfect!)
 「いつもパーフェクトでいなさい」というメッセージを受け続けてきた人は、「完全な結果」にこだわりすぎていることがあります。

<よい面>几帳面できれい好き → <悪い面>少しの乱れや汚れも許せない
<よい面>高いクオリティの結果を出せる → <悪い面>100%でないと満足できない

□2. 「他人を喜ばせろ!」(Please me!)
 「どんなときも笑顔でいなさい」というように、常に自分の気持ちを我慢して人を優先させることを求められてきた人は、無意識のうちに自分の気持ちを抑え込み、他人の欲求ばかり優先させていることがあります。

<よい面>職場でいつも頼られている → <悪い面>他人の仕事まで引き受けている
<よい面>控えめで気配り上手 → <悪い面>人に奉仕してばかりで自分のやりたいことが分からない

□3. 「努力せよ!」(Try Hard!)
 「どんなときでも一生懸命やりなさい」というように常に努力を強いられてきた人は、いつも努力していなければ認められないような気持ちになることがあります。

<よい面>一生懸命に働ける → <悪い面>リラックスして休むことができない
<よい面>勉強熱心で常に成長する → <悪い面>デキる人以外認められない

□4. 「強くあれ!」(Be Strong!)
 「強い自分でいなさい」という教えを受け続けてきた人は、大人になっても「疲れた」「つらい」といった素直な感情に気づかず、走り続けていることがあります。

<よい面>前向きでいつも元気 → <悪い面>弱音を吐けない
<よい面>自分にも他人にも厳しい → <悪い面>頼り甘えあえる関係を結べない

□5. 「急げ!」(Hurry up!)
 「早くしなさい」「もっと急いで!」と言われ続けてきた人は、大人になってもじっとしていられず、つい急いでしまうことがあります。

<よい面>行動がスピーディー → <悪い面>いつも時間に追われている
<よい面>同時にたくさんこなせる → <悪い面>なんでも効率で考えすぎる

 上の5つのキーワードは、親が子どものためを思ってつい投げかけてしまうありふれたメッセージです。ただし度を越して言われる続けると、その人を駆り立てる「ドライバー」としてインプットされ、その行動が過剰に促されてしまいます。しかし、怖いのはそれ以上の強さで、ある行動が制限されてしまう可能性があることです。それは、いったいどんな行動なのでしょう? 次のページで見てみましょう。

■ドライバーの裏のメッセージ「ストッパー」

 人を駆り立てる「ドライバー」がインプットされると、同時にそれ以上の強さでその言葉の裏に感じるメッセージが印象づけられることがあります。それが、「ストッパー」です。

 「ストッパー」とは、制止するものの意味。5つのドライバーに対しては、次のようなストッパーが働くことがあります。

<ドライバー>完全であれ! → <ストッパー>ありのままの自分じゃダメ
<ドライバー>他人を喜ばせろ! → <ストッパー>他人が先、自分は後
<ドライバー>努力せよ! → <ストッパー>楽をするな
<ドライバー>強くあれ! → <ストッパー>素直な感情を出すな
<ドライバー>急げ! → <ストッパー>自由に行動するな

 「ドライバー」の指令に従って何かの行動が促されると同時に、「ストッパー」の指令からほかの行動が制限されてしまいます。

 たとえば、「完全であれ!」と言われ続けた人は、「ありのままのあなたじゃダメ」というストッパーを受け、常に自分を飾っていなければ他人に認めてもらえないような心境になったり、「急げ!」と言われ続けた人は、「自由に行動するな」というストッパーを受けて、立ち止まったり休んだりすることすらできない心境になることもあるかもしれません。

■「アロワー」なメッセージで自分を変える!

 このように、ドライバーやストッパーの影響が強すぎると、いつも緊張や不安、我慢を強いられてしまいます。

 ドライバーのメッセージ通りにうまくいけばいいのですが、すべてが理想通りに運ぶはずはなく、うまくいかなくなるときが必ず訪れます。そのときに、「自分はダメだ」と自信を失ったり、「うまくいかないのは周りのせいだ」と恨んだり、さらには、「自分もダメだが、周りだって信用できない」と極端に虚無的になってしまうこともあるでしょう。

 そこで、大切なのは少し立ち止まって考えてみることです。そもそも、心のなかにあるドライバーによって過剰にあせり、無理な行動を強いられてきたのですから、このドライバーを修正し、自分らしい行動を認めるメッセージに変えていけば、肩の力を抜いて前進していけはずです。

 この自分自身を認め、許可するメッセージを「アロワー」といいます。あくまでも一例ですが、ドライバーをアロワーに変えると次のようになります。

<ドライバー>完全であれ! → <アロワー>ありのままの自分でもいいよ
<ドライバー>他人を喜ばせろ! → <アロワー>もっと自分を優先させていいよ
<ドライバー>努力せよ! → <アロワー>ほどほどでもいいよ
<ドライバー>強くあれ! → <アロワー>弱い自分を見せてもいいよ
<ドライバー>急げ! → <アロワー>自分のペースでやってもいいよ

 生きていくなかでドライバーのメッセージを感じる場面にぶち当たったら、そのたびに「アロワー」を唱えてみてください。

たとえば、プレゼンの前に「なめられないように完璧に話さなきゃ!」という思いに囚われたら、「飾らないで自分らしく話していいよ」と自分に言い聞かせてみたり、急に無理な仕事を頼まれ、「引き受けなきゃ!」と思ったときには、「『今日は予定がある』って言ってもいいんじゃない?」と自分に問いかけてはどうでしょう?

 ドライバーのメッセージは、たしかに自分を向上させてくれます。しかし、このメッセージにいつも駆り立てられ、身も心も人生も壊してしまったらなんにもなりません。自分の心の中に強いドライバーを感じたときには、ぜひアロワーのメッセージに変換してみてください。

もっと肩の力を抜いて自分らしいスタイルでチャレンジすることができると思います。
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