あなたの健康はお金で買えますか・・・? うつ病に「お勧めできない治療法」 NPOが学会指針のガイド本
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うつ病に「お勧めできない治療法」 NPOが学会指針のガイド本

 うつ病にお勧めできる治療法と、そうでない治療法が分かります――。精神医療の専門家らでつくる認定NPO法人「地域精神保健福祉機構(略称コンボ)」(千葉県市川市)は、日本うつ病学会が医療関係者向けにまとめた治療のガイドライン(指針)を当事者や家族向けに分かりやすく解説したガイドブックを今春、発売した。コンボの担当者は「医師と患者が話し合って治療方針を決める際に活用してほしい」と呼び掛けている。【坂根真理】

 ガイドブックは「当事者・家族のための わかりやすいうつ病治療ガイド」(編集・日本うつ病学会当事者のためのガイド小委員会)。同学会に所属する杏林大の坪井貴嗣医師(臨床精神薬理)が、コンボの機関誌で連載したガイドラインの解説が好評だったことなどから書籍化が実現した。連載をベースに、当事者や家族が実生活や診療で困っている実例も取り上げた。

 例えば、軽症のうつ病の治療では、医療機関で「うつ病」と診断されるとすぐに薬を処方されることが少なくない。だが、ガイドラインでは、まずは医療者が患者の訴えに耳を傾けて、悩みに共感したり一緒に問題点を見つけたりする「支持的精神療法」や、治療の選択肢などを説明する手法を勧めている。これで不十分な場合は薬物療法などの選択が望ましいという。

 さらに、ガイドラインに明記されている「お勧めしない治療法」も紹介。中等症・重症のうつ病の場合、①ベンゾジアゼピン系抗不安薬や睡眠薬のみを用いた治療②抗うつ薬を用いない精神療法やカウンセリングのみによる治療――などは推奨していない。自身が受けている治療が該当する場合は、主治医に相談した方がいいという。

医師と患者の「共同意思決定」を支援

 一般的に治療は医師の主導で行われるが、現在は医師と患者が話し合って治療方針を決める「共同意思決定」が広まりつつあるという。うつ病の経験があるコンボ代表理事の宇田川健さんは「科学的根拠のある内容を集大成した本になった」と話し、両者の意思決定を支援する冊子としての活用を期待する。

 家族にうつ病への理解がない場合、患者は自分の病気を周囲にどう伝えたらいいか、といった悩みに対しても、臨床経験の長い複数の医師らがアドバイスしている。

 経済協力開発機構(OECD)の調査によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界中でうつ病患者が増えている。日本も同じ状況で、2020年のうつ病の人の割合は13年に比べて2・2倍に増えた。坪井医師は、うつ病になる人は今後も増えるだろうと予想する。コロナ禍により経済的打撃を受けた人たちが、融資の返済などで追い詰められる心配があるためだ。

 坪井医師は「大変な状況を必死に乗り切り、一段落してホッとした時にうつ病になることがよくある。うつ病は経済的な状況と関連しており、コロナ禍関連の融資などの返済が始まるこれからが心配だ」と話している。

 ガイドブックは書店での販売はしておらず、購入希望者はコンボに電話(047・320・3870)または、インターネット書店アマゾンで注文できる。

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