あなたの健康はお金で買えますか・・・? 女性の「痛み」が軽視されている?診察室でのジェンダーギャップを米専門家が解説「痛みを感じている女性をヒステリックだと認識する傾向がある」
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女性の「痛み」が軽視されている?診察室でのジェンダーギャップを米専門家が解説「痛みを感じている女性をヒステリックだと認識する傾向がある」

例えば、腰があまりにも痛く、医師の診察を予約したとする。

「腰の痛みを0から10のあいだで表すとどうなりますか?」と聞かれたら、「3」と答えるか、「9」と答えるかで、それぞれに合った治療をしてくれると思うのが一般的だろう。

しかし、患者の「性別」が診察に影響することがある、と話すのは、ジョンズ ・ ホプキンス大学医学部助教授のティナ ・ ドーシ医学博士。

「ある研究によると、医療従事者は、男性に比べ女性の痛みを過小評価する可能性が高いことが示唆されています。女性からの10点中8点の痛みと、男性からの10点中8点の痛みには、異なる治療がされるかもしれません」

これは医師の性別に関係なく起こりうる。女性の方が頭痛や腰痛、首の痛み、痛みを伴う自己免疫疾患など、より痛みを伴う症状に悩まされているという研究結果もある。

同じような病気に対して、男性よりも女性の方が痛みを感じやすいという研究もあり、女性のほうが慢性的な痛みに苦しむ傾向があるにもかかわらず、診察室での女性の扱われ方には固定観念があるようだ。

ある研究では、医学生や臨床医が慢性的な痛みを抱える患者のビデオを見たとき、平均して女性の痛みを男性よりも低く見積もり、女性には心理療法を、男性には鎮痛剤をすすめる傾向が強かったそう。

診察室での盲点
痛みの治療における格差は、疾患の種類とも関係がある。例えばレントゲンで腕が折れていることがわかれば、医師はその苦しみをある程度客観的に理解することができる。

しかし、腹痛や線維筋痛症のように、検査ではわからない痛みが広範囲に起こる曖昧な病気ならどうだろう。

ワシントン大学の准教授で、医療における偏見について研究しているジャニス・サビン博士は、「どれくらい痛いかどうかは、多くの場合主観に基づいて判断されています」と話す。

「どのくらい痛むのかは、患者にしかわからないことなので、それを解釈する医療従事者は大きな裁量権を持っているといえるでしょう」

裁量が大きくなると、性差別や人種差別など、無意識のバイアスが入り込みやすくなる、とサビン博士。

もちろん、ほとんどの医師が患者を助けてくれる存在であることに間違いはないが、世界中の77件の痛みに関する研究を参照した、2018年のレポートによると、医療従事者は痛みを感じている男性をストイックに捉え、痛みを感じている女性をヒステリックで感情的、不平不満、さらには痛みをねつ造していると認識する傾向があることがわかっている。

女性は多くの謎の痛みを抱えている
診断が困難な疾患によって引き起こされることが多い慢性疼痛を持つ女性は、必要な治療を受ける上で困難に直面することになる。

自己免疫疾患(ループスや関節リウマチなど)の患者の約80%は女性で、正しい診断を受けるまでに、5年間かかり、平均5人の異なる医師に診てもらっていることが調査で分かっている。

自己免疫学会の調査によると、その過程で、多くの人が自分の痛みやその他の症状はすべて気のせいだと言われたり、慢性的なクレーマーというレッテルを貼られたりするのだそう。

そして、慢性痛は複雑である。「多くの慢性疼痛疾患は、器質的明確な原因が特定できませんない」と話すのは、慢性疼痛研究連盟の共同設立者でディレクターのクリスティン・ヴィーズリー氏。

医師が女性の痛みを軽視したり、女性だから仕方ないと片付けてきた長い歴史が相まって、無用な苦痛を与えているのだと彼女は言う。

国際疼痛学会で、ジェンダーや痛みに関するワークグループの議長を務めるロバート・ゾルゲ博士は、「この問題の矢面に立つのは女性です」と言う。

「CTスキャンに異常がなくても、耐え難い痛みがあることを理解していない医師があまりにも多いのです」

中には7年間、自分の痛みの症状は「ホルモンのせい」「不安のせい」「生活習慣の乱れのせい」「妊娠のせい」と言われ続けてきた女性もいた。

新たな変化も
ただ、状況は確実に変化しているといえる。

現在、疼痛専門医のうち女性は20%未満。「しかし、将来の疼痛専門医を育成する多くの診療科では、女性やマイノリティを積極的に採用しています」

固定観念を覆し、より良い臨床研究を行い、より広い視野を持つことが、すべての患者が必要な痛みの治療を受けられるようになると、ヴィーズリー氏。

「性別、人種、生物学、環境、心理的構造、病歴、社会的要因など、さまざまな要素が慢性疼痛に関与しています。これらの要素が絡み合って、どのような治療が必要かどうかが決められるべきです」。これらの成果によって、より多くの人々の痛みが軽減されることを期待したい。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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