足の親指の爪の横が痛いのはなぜ?巻き爪以外にも原因が!対処法を解説
足の親指にある爪の横が痛い場合、巻き爪や陥入爪などによる爪周囲炎が考えられます。爪周囲炎による痛みの多くは、病院で処置を受けると1週間ほどで楽になります。この記事では、巻き爪と陥入爪の違いを解説。自宅でできる対処法や病院の治療法も紹介します。親指の爪の周辺が痛くてお悩みの場合は、参考にしてください。
足の親指の爪の横が痛くなる原因
足にある親指の爪の横が痛くなった状態は「ひょうそ」や「爪周囲炎」の可能性があります。直接の原因は、巻き爪ではなく陥入爪の場合も。ここでは、巻き爪と陥入爪について解説します。
巻き爪
巻き爪の症状は次のとおりです。
- 爪が巻いていて痛みがある
- 皮膚に爪が刺さっていない
- 爪が巻いているが痛みはない
巻き爪は必ずしも痛みを伴うわけではありません。しかし巻き爪は前に伸びることができずに、分厚く変形して、いずれ痛みが出ることがあります。痛みが出た巻き爪は、陥入爪と呼ばれます。
陥入爪
陥入爪の症状は次のとおりです。
- 爪は巻いていないが皮膚に爪が刺さっている
- 爪が巻いていて腫れや痛みがある(巻き爪を併発した陥入爪)
- 重症化すると歩けないほどの痛みを伴う
巻き爪の中でも爪の横あたりが腫れて痛みを伴う場合は、陥入爪が直接の原因です。放っておくと炎症が進み、傷口から細菌なども侵入。その結果、化膿する可能性もあります。自然に治りづらいため、放置せずに病院を受診した方がよいでしょう。
巻き爪や陥入爪になりやすい人
巻き爪や陥入爪になりやすい人の特徴は、次のとおりです。
- 深めに爪切りする人
- 爪水虫の人
- 外反母趾の人
- 爪をケガしたことがある人
- 下半身が麻痺している人
- 足に合わない靴を履いている人
それぞれについて詳しく解説します。
深めに爪切りする人
爪を切り過ぎて深爪になると、親指の皮膚が上方に盛り上がります。その結果、皮膚が爪に押されて陥入爪となり、炎症がおきるのです。真っすぐに爪切りをして、爪の形が四角に近づくようにすると、深爪による陥入爪を防げます。
爪水虫の人
爪水虫になると、爪が分厚く変形します。爪が変形することで、巻き爪になることがあります。爪水虫は、病院を受診して専用の薬を処方してもらって治した方がよいでしょう。
外反母趾の人
外反母趾は、巻き爪の原因の一つです。親指部分に負担がかかり、巻き爪になるのです。ヒールやパンプスなどを履く機会の多い女性は、巻き爪になりやすいため注意しましょう。
爪をケガしたことがある人
爪がはげたり、抜けたりして、損傷したことがある人も爪のトラブルに発展することがあります。剥がれた爪は残しておき、病院に持っていくと、医師が元の位置に戻してくれます。
もとの位置に戻すことで、新しい爪が凹凸のないキレイな状態で生えやすくなり、巻き爪を防げるのです。
下半身が麻痺している人
下半身が麻痺すると足に力が入らずに、地面が足を押し返す力が弱くなります。その結果、爪が巻いてしまうことがあります。
足に合わない靴を履いている人
先端が窮屈だったり、大きすぎたりする靴は巻き爪の原因になります。そのため、治療を始めたら適切な大きさの靴を履くようにしましょう。さらに治療後も、巻き爪や陥入爪の予防のために適切な靴を履き続けることが大切です。
足の親指の爪の横が痛い場合の対処法
ここでは、足の親指の爪の横が痛い場合の対処法を3つ紹介します。
- テーピングをする
- 市販薬に頼る
- コットンパッキング法を行う
対処した後は、早めに病院を受診して処置を受けると約1週間で自然に治ります。対処法はあくまでも一時的に痛みを止めるため、根本的に治すためには、病院を受診したほうがよいでしょう。
テーピングをする
爪が食い込んだ親指の横にテープを貼り、皮膚を引っ張ると、爪と皮膚の間に隙間を作れます。親指の横にテープを貼ったら、らせん状に巻き付けて固定します。手軽にできて、痛みが楽になるので応急処置としても使える方法です。
市販薬に頼る
爪の横がすでに化膿している場合は、抗生剤入りの塗り薬がおすすめです。「テラマイシン軟膏a」や「ドルマイシン軟膏」などが考えられます。詳しくは、薬剤師に尋ねるとよいでしょう。
コットンパッキング法を行う
コットンパッキング法は、爪の突き刺さっている部分に細かくしたコットンを詰める対処法です。少しずつコットンを大きくして、皮膚と爪の隙間を広げると、爪が刺さらなくなります。
足の親指の爪の横が痛い症状に対する治療法
巻き爪が重度になると陥入爪となり痛みが出る可能性があります。痛みを防ぐためにも、巻き爪を矯正して、爪が皮膚に食い込んだ状態を改善する必要があります。陥入爪になった場合は食い込んだ爪に対して施術が施され、施術の数日後には痛みがなくなります。
巻き爪と陥入爪の治療法をわけて紹介しますので、参考にしてください。
巻き爪の治療法
巻き爪の治療法には、マチワイヤー法やコルティオ法があります。なお巻き爪の矯正は、自費であるため、受診の際には料金を病院に尋ねるとよいでしょう。
マチワイヤー法
マチワイヤー法は爪にワイヤーを通して、巻き爪を矯正する方法です。施術の流れは、次のとおりです。
- 足湯などで爪を温めて柔らかくする
- 注射針で爪に穴をあけてワイヤーを通して接着剤で固定
- 1~2ヶ月でワイヤーを入れ替えながら矯正をする
半年から1年で矯正が完了します。
コルティオ法
コルティオ法は、ワイヤーを爪の両端にひっかけて矯正する方法です。ワイヤーをねじり上げて巻いた爪を広げる仕組み。深爪でマチワイヤーができないときでも対応できます。
陥入爪の治療法
陥入爪の治療法は、次のとおりです。
- フェノール法
- ガター法
- アクリル人工爪の装着
フェノール法
フェノール法とは、フェノールと呼ばれる薬品で、爪の一部を破壊する治療です。皮膚に食い込む部分に、爪が生えてこない状態にして、陥入爪を治療します。
ガター法
ガター法では、チューブを小さく切って、爪と皮膚の間に挿入します。チューブが皮膚への刺激をやわらげて、数日で痛みが楽になります。巻き爪がある場合は、マチワイヤー法などの巻き爪の矯正と、併用されることもある治療です。
アクリル人工爪の装着
切り過ぎた爪にアクリル樹脂を装着して、深爪にならないくらいの長さに伸ばす方法です。皮膚に爪が食い込まなくなるため、施術後は痛みがなくなります。
また、陥入爪手術という方法もあるので、お医者さんと相談してください。
足の親指の爪が痛みを防ぐための靴の選び方
巻き爪や陥入爪を予防するためにも、靴選びは重要です。靴を選ぶ際のポイントは次のとおりです。
- つま先に5~10cmの余裕があるサイズが適切な靴を選ぶ
- 足の形に適した靴を選ぶ
- 靴底は厚めのものがよい
- 3cm以上の高さのあるヒールは避ける
- 足を固定しやすい紐靴タイプの靴がよい
足先に負担がかからない靴を履いて、陥入爪を予防しましょう。
足の親指の爪の横が痛い場合はまずは病院へ
足の親指の爪の横が痛い場合は、病院で処置を受けた方が早く痛みが取れます。放っておいても自然によくならないこともあるため、早めに病院で診てもらった方がよいでしょう。病院は、皮膚科、形成外科、整形外科、外科を受診してください。悪化すると、化膿して腫れがひどくなるため注意してください。病院で治療を受けた後は、適切な靴を履いて予防に努めてください。適切な靴が分からないという方は、靴選びの専門家(シューフィッター)に聞くのもおすすめです。
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