あなたの健康はお金で買えますか・・・?
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「さみしい男性」要注意、孤独は健康リスク

人はひとりでは生きていけない――。昭和の流行歌やアニメ映画の挿入歌は、時代を先取りしていたのかもしれない。孤独を重大な健康リスクととらえ、その対策を社会的課題とする考え方が欧米などで広まりつつある。日本では孤独をポジティブにとらえる向きもあり、特に中高年男性の孤立化が指摘されている。その原因や問題点について、コミュニケーション戦略が専門で欧米の事情に詳しい岡本純子氏が解説する。

◆孤独を美化するニッポン社会

 この記事を読む方の多くが、健康で長生きするためにいろいろと気を使っているのではないだろうか。食べ過ぎないようにする、運動をする、お酒を控える……。しかし実は、たばこより、肥満より、飲酒より、大気汚染より、食品添加物より、健康を蝕(むしば)んで寿命を縮めるものがある。それは「孤独」だ。

 「えっ!」と驚く人が多いかもしれない。昨今の日本は「孤独のすすめ」「孤独のグルメ」「ソロ活」「ぼっち」など、孤独をポジティブにとらえる書籍や論調であふれかえっている。「どうせ、死ぬときは一人」「孤独を楽しめ」「一人で生きていく強さを身に着けるべき」といった考え方に共感する人も少なくない。

 孤独とは本来、「頼りになる人や心の通じ合う人がなく、ひとりぼっちで、寂しいこと(さま)」を意味する。つまり、「孤」(=みなしご)のように、誰にも頼ることができず、精神的に「孤立」し、苦痛を覚える状態を指すわけだ。しかし、日本では「独立」して「独自」の時間を過ごすこと、積極的に一人の時間を楽しむことが、孤独ととらえられている節もあるようだ。

 つまり、本来の「孤独」ではなく、「個独」の意味にとらえられることが一般化している。英語では、ポジティブな意味合いの「Solitude」(個人が能動的・自発的に一人を楽しむこと)と、ネガティブな「Loneliness」(自らの意思に反して、疎外感や孤立感を味わうこと)は区別されているが、日本語では、その二つがごちゃ混ぜになり、「孤独」が美化され、礼賛されているきらいがあるように感じる。

◆「孤独は現代の伝染病」…英米豪などで危機感

 もちろん、誰でも一人で思索を巡らせ、内省する時間は必要だ。性格が外向的か内向的かで、孤独の与える影響は異なる。しかし、本来の意味での「孤独」、主観としての疎外感が人間にポジティブな影響をもたらす――という考え方は世界的に見ると、きわめて稀(まれ)だ。むしろ、孤独は今、世界の多くの国々で、「現代のエピデミック(伝染病)」ととらえられており、アメリカやイギリス、オーストラリア、ニュージーランド、インドなど、多くの国のメディアでそのまん延が危惧され、喧伝(けんでん)されている。

◆アルコール中毒に匹敵、肥満の2倍のリスク

 今年1月、イギリスで「孤独担当大臣」というポストが新設され、日本でも話題となった。筆者はこの問題をテーマにした新著「世界一孤独な日本のオジサン」(角川新書)の取材のため、3か月前に渡英し、「孤独対策」の最前線をのぞいてきた。

 イギリスでは、主に民間のNGO団体などが中心となって、孤独な人を減らすための活動が幅広く展開されている。孤独な高齢者向けの365日、24時間対応のヘルプラインや中高年が集まるサークル活動、地域を挙げてのランチパーティーなど、新たな「縁」や「絆」を結び、仲間を作るための取り組みが次々と試行されている。

 なぜ、これだけ熱心に対策が行われているのか。それは、医学や社会学などの専門家たちの間で、孤独はまさに「万病のもと」と考えられているからだ。

 権威ある多くの研究が、孤独がうつ病や、心臓病や認知症などを含む精神的・肉体的な病気のリスクを高めると結論付けている。アメリカでは、孤独のリスクは〈1〉1日にタバコ15本を吸うことに匹敵する〈2〉アルコール中毒であることに匹敵する〈3〉運動をしないことよりも高い〈4〉肥満の2倍高い――という研究結果もある。

 それだけではない。「孤独は冠動脈性の心疾患リスクを29%上げ、心臓発作のリスクを32%上昇させる」「孤独度が高い人がアルツハイマーになるリスクは、低い人の2.1倍」「社会的なつながりを持つ人は、持たない人に比べて、早期死亡リスクが50%低下する」など、健康への負の影響を示す研究結果が欧米で次々と発表されている。

◆深刻な中高年男性の孤独

 海外では、このように「孤独の脅威」に注目が集まっているが、日本では、国も人々もメタボやがん対策などに力を入れても、この深刻なリスクファクターに関心を向けることはあまりない。

 実に皮肉なことだ。というのも、少子高齢化が最も進む日本は、世界に冠たる「孤独大国」だからだ。2035年には全世帯に占める「一人暮らし」の割合は推計で37.5%に達する見通しで、中でも中高年男性の孤独は深刻だ。

 OECD(経済協力開発機構)の2005年の調査によれば、「友人や同僚もしくはほかの人々と時間を過ごすことのない人」の割合は、日本の男性が16.7%、と21か国の男性の中で最も高かった。平均値の3倍に近く、スウェーデン人男性の約1%、アメリカ人男性の約4%などと比べてもずば抜けた水準だ。

 非婚化が進む日本では、男性の生涯未婚率は2020年には26.0%(女性は17.4%)、2030年には29.5%(女性は22.5%)まで上昇し、男性の約3人に1人は生涯独身という時代を迎えようとしている。老後の孤独も深刻だ。日本の高齢単独世帯の調査で、「親しい近所づきあいはしていない」と答えた人は、女性が39.1%だったのに対し、男性は半数を大きく上回る63.9%に上った。

 なぜ、日本の中高年男性はこれほどまでに孤独になりやすいのか。そこには、社会的・文化的環境、つまり「コミュニティ」などの外的な要因と、男性特有の「コミュニケーション」の問題などの内的要因の二つがある。それらが複雑に幾重にも絡み合い、「オジサン」たちをがんじがらめに縛り付けている現状がある。

◆セーフティーネットのない「無縁社会」

 「コミュニティー」という観点で見ると、世界中で都市化や核家族化が進み、地縁・血縁の希薄化による「無縁社会」化が進んでいる。日本においては、そうした従来の「縁」を補完するべき「ソーシャルキャピタル」(社会関係資本)が極端に乏しいことが、事態を悪化させている。

 ソーシャルキャピタルとは、家族以外のネットワークや、ボランティア、地域活動への参加などといった社会や地域における人々の信頼関係や結びつきを表す概念だ。隣近所や知人、親戚、職場の同僚などとの付き合いや、スポーツや趣味等への参加などの「付き合い・交流(ネットワーク)」と言い換えられるが、日本はこの値が際立って低いのだ。

 イギリスのレガタム研究所の2017年版ランキングによると、日本のソーシャルキャピタルランキングは世界149か国中、101位。先進国の中では最低で、カンボジア、ルワンダ、イラン、ニカラグア、ザンビア、ガーナなどを下回った。地縁や血縁に代わる新たなセーフティーネットとなるべきソーシャルキャピタルのない近代化によって、孤独に追い込まれる人が急増している。

◆会社とプライドが男を孤立させる

 日本の特殊な労働文化が、孤独化に拍車をかけている面もある。

 長時間労働の繰り返しで友人や趣味などを作る暇もなく、汗水たらして働き続け、気がつくと退職の日を迎える――という人も少なくない。かつては就業人口の半数に満たなかった「会社勤めのサラリーマン」が今の日本では9割を占め、多くの人が定年で自動的に会社システムから「強制退去」という憂き目にあう。

 特に、日本のサラリーマンは、転職することなく、一生、同じ会社で働き続けることが美徳のように考えられてきた。高齢になってから、40年近く住み慣れた「家」を急に追い出されるのに似た恐怖感や絶望感は、例えようのないものだろう。

 「『仕事が生きがい』というわけではない」。そう考える人にも、職場はやりがいやプライド、仲間、居場所を提供してくれていた。そのすべてを定年で失ったら、「自分は認められていない」「必要とされていない」…そんな思いにとらわれるだろう。残されるのは、自分が「透明人間」になってしまったような寂しさと、満たされぬ承認欲求だけかもしれない。

 特に男性は、「プライド」という厄介な代物に縛られがちだ。年功序列制度という「タテ社会」の中で、役職が上がるにつれ「男のプライド」という風船を少しずつ膨らませていく。職場という戦場で、武装して戦い続けるうちに、身にへばりついた鎧(よろい)は外すことができなくなり、「名刺」や「肩書」なしのコミュニケーションが難しくなる。

 今の中高年の多くが、「男は男らしく」、つまり、「男は自立し、ストイックであるべき」という“マッチョ信仰”の影響を受けて育ったことも、男性が他人と胸襟を開いて関係性を築いていくことを難しくしている一因だろう。

◆「話すだけ」が苦手な男たち

 もう一つの要因である「コミュニケーション」についても指摘したい。人とつながるために欠かせない力だが、日本の「忖度(そんたく)」文化は、「言わなくてもわかる」という暗黙の了解のもとに成り立っている。

 特に日本の男性は、女性と比べてコミュニケーションのハードルが高い人が多い。話すこと自体を目的とする女性に対して、男性は目的を達成するために話す傾向が強い。地球が滅びるまで、面と向かって営々と話し続けることができる女性同士に対し、男性同士はスポーツやゲーム、お酒など、何らかの介在がないと話しづらいという側面がある。

 「孤独」は人生100年時代の大問題だ。早々と人間関係を整理し、人生の店じまいをするよう勧める声もあるが、退職後に30年も40年も、人と付き合わず、引きこもったり、「終活」を続けたりするわけにもいかないだろう。

 定年後の長い時間に必要なのは「これからも元気にはつらつと生きていくための活動」ではないだろうか。そのためには、40代、50代のうちから、孤独について考え、人や社会とのつながりの大切さを見直す必要がある。もちろん「一人」の時間は極めて大切だ。しかし、過度な「おひとり様」信仰が、真の「孤独」への導火線となる可能性も忘れてはならない。

悪性リンパ腫「ステージ4」でもツアー決行 ジャズドラマー・大隅寿男さん

大隅寿男さんは、その世界では知らない人はいないジャズドラマーの第一人者です。私は大隅さんのドラムを聴くたび、本当に元気をもらえるのですが、大隅さんは2002年、悪性リンパ腫と診断されました。パワフルな演奏をする大隅さんにサバイバーのイメージは全くなく、私は07年に初めてお会いするまでその事実を知りませんでした。私は08年から米ハーバード大客員研究員としてボストンに行きましたが、当時、同地の米バークリー音楽大に留学中だったご子息の卓也さんとも交流を深めました。そのようなご縁もあり、今回は大隅寿男さんのレジリエンスについて、ご本人と卓也さんのお二人にお話を伺いました。
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海原 大隅さんが悪性リンパ腫ステージ4と診断された時、余命数カ月と診断されたそうですね。当時、どのような心境だったのでしょうか。つらい時期だったと思いますが、それをどう乗り切られたのですか。 寿男 02年5月に悪性のB細胞性非ホジキンリンパ腫と診断されました。「余命半年くらい」と言われて即入院。1年ほど無菌室で治療。「仕事は無理かも」とも言われました。周りの意見もあり、国立がんセンター(当時)でセカンドオピニオンを受けることになりました。検査の結果、病名は同じでしたが、治療法は180度違いました。入院は不要。「2~3年は大丈夫だから慌てないで」「治療開始は半年後くらい」とのアドバイスを受けました。その間、病気のこと、治療法のことを教えてもらい、自己診断しないこと、医師の意見に従うことなどの指導を受けました。

 その半年間が一番つらい時期でした。いつか病気が爆発するのではないかと考えたり、将来どうなるのかと不安になったり。そんな焦燥感を乗り切れたのは、仕事だったと思います。演奏ができたこと、レコード会社が続けてCDを発売してくださったことは支えになりました。 医者からの「大丈夫だよ!」との言葉にも助けられました。お客さまの声援にも勇気をいただきました。多くのミュージシャン仲間、ライブハウスの方、ファンの皆さまに感謝申し上げます。

海原 卓也さんは当時おいくつでしたか。ご心配だったでしょう。

卓也 僕は20代前半でした。まだまだ将来の方向性もしっかりとは決められていなかった。父の病気を聞いても実感はあまりなかったです。「がん」と聞いて恐ろしかったですが、父は乗り越えてくれると100%信じていました。

海原 寿男さんはセカンドオピニオンを受けることを勧めていらっしゃいますが、セカンドオピニオンのメリットをお教えください。

寿男 私はセカンドオピニオンを聞いて良かったと確信しています。私の場合、両方の病院とも病名は同じでしたが、治療法が全く違った。しかし、最初に病気を見つけていただいた病院にも感謝しています。複数の医師の意見を聞くこと、これは大切だと思います。

海原 全く入院せず、外来で悪性リンパ腫の化学療法を受けたそうですが、つらくなかったですか。入院すると「病人」という感じになってしまうものですが、外来治療だと病気が生活のすべてではなくなりますよね。

寿男 通院でリツキサン&チョップ療法を受けました。1日5時間かけて薬の点滴を受け、2週間空けてまた点滴。それを6回、合計半年間の治療でした。3回目の点滴あたりから、全身の毛が抜け落ち、バンダナや帽子などをかぶっていました。ただ、入院していないし、演奏も続けていたので、あまり病人という感じはしていませんでした。治療を受け始めてからは気持ちが落ち着いていました。海原先生のおっしゃる通り、外来治療だと病気が生活のすべてではなくなります。

海原 主治医との関わり方が良かったそうですが、どんな方でしたか。

寿男 主治医の先生は科学者(?)みたいな方で、口数が少なく、必要なこと以外はお話しされない方でした。 例えば、治療が始まる時、主治医とは、病気に関するすべてのことは「本人にしかお話しません」と約束しました。そうとは知らない妻が心配のあまり、主治医に電話して私の症状などを聞こうとしたら、先生は「本人との約束があるので奥さまにはご説明しません。緊急を要する患者さんが多くいるし、病気のことは本人と話をしているから、電話をしてこないように!」と半ば怒られ、妻が泣いていたのを思い出します(笑)。

海原 治療中も演奏を続け、ツアーで各地を旅していたんですよね。体がきついこともあったと思いますが、副作用にはどう対処していたのですか。

寿男 治療中は吐き気に襲われ、精神的につらいこともありましたが、医師や病院を信頼していましたし、演奏している時は忘れることができたので乗り切れました。ツアー中は、他のミュージシャンやファンの方々から励まされ、ありがたかったです。
 副作用は、先生から当たり前のことのように聞かされていたので、仕方がないかなと思っていました。「風邪を引かないように。他の薬を一切飲まないこと」「しっかり食べて、水分をとって頑張れ!」と言われていました。

海原 治療を終えて、不安が生じることはありませんか。

寿男 不安はいつもあります。主治医に「がん細胞が消滅しましたよ」と言われ、これからどのように予防し、生活していけばいいかを聞いたら、「予防法はございません。普通に生活されて、またなったら、なった時に考えればいいです」と言われて、何となく安心したことを思い出します。自分でも納得しています。国立がんセンターと医師には心から感謝しています。

海原 息子の卓也さんに伺います。ご家庭ではどんなお父さんですか。大隅さんは娘さんたちともとても仲良しでご家族が結束なさっている感じがしますが、どのようにお感じになりますか。

卓也 とにかくポジティブですね。いい加減な部分もありますが(笑)。仕事も遊び(ゴルフ)も一緒にやりますが、家でも変わらず明るいリーダーです。父親と言うよりは仲の良い先輩という感じでしょうか。姉や妹の家族ともフレンドリーな関係で、やはりそこでも明るい先輩ですよ(笑)。

大隅寿男(おおすみ・としお)

 福井県出身、明治大政治経済卒。大学時代にジャズドラムを始め、1969年からプロドラマーとして活躍。78年「大隅寿男トリオ」を結成。リーダーとして国内外のアーティストと共演。2005年スイングジャーナル誌が主催する日本ジャズ界に最も貢献した人物に贈られる「第30回南里文雄賞」を受賞。09年には音楽生活40周年記念盤として「Walk Don’t Run」 を発表。近年は長男卓也氏ともしばしば共演。
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インタビュー後記

 大隅さんの長女の夫は作家の東野圭吾さんと伺いびっくりしました。先日行われた東野さん原作の映画の公開イベントにも大隅さんは一家で来られ、家族のつながりの強さを感じました。寿男さん、卓也さん親子は一緒にステージで演奏なさることも多く、その姿はすてきです。そしてステージ4のリンパ腫を経験した方がパワフルにドラムを演奏しているということは、多くの人に勇気を与えてくれると思います。仕事をしながら治療をする、そして病気であることをあえて隠さない。それが大隅さんの強さだと感じました。大隅さんは70歳を超えていらっしゃいますがダンディーで、若い女性の追っかけファンもいて、いつも客席は満員。そのパワーに感服しています。

海原純子(うみはら・じゅんこ)

 東京慈恵会医科大学卒業。医学博士、心療内科医、産業医。日本医科大学・特任教授。ハーバード大学・客員研究員(2008-2010年)。近著に「男はなぜこんなに苦しいのか」(朝日新書)、「今日一日がちいさな一生」(あさ出版)、「こんなふうに生きればいいにゃん」(海竜社)。20年間休止していた歌手活動を1999年より再開。

「歯みがきをした後に飲食すると大抵まずい?」 歯磨き粉と味覚の謎、メーカーに聞いた

 歯磨き粉を使って歯を磨いた直後に飲食すると、「大抵まずくなる」というツイートが話題になっています。歯磨き粉は味覚に一体どんな影響を与えるのか、販売メーカーにお話を聞きました。

 「歯磨き粉使って歯磨いた後は大抵何でもマズい」とツイートしたのは、イラストレーターのからめる(@purinharumaki)さん。“シャコシャコシャコシャコ”と軽快に歯みがきをした猫さんが、直後に乳酸菌飲料を飲み、そのまずさに震える様子をイラストで表現したところ、投稿から3日で5万5000を超える“いいね”が寄せられました。

 またリプ欄でも「わかります!」「さっき歯みがきし終えた後アクエリ飲んだら、あまりのマズさに吐きかけました」「昨日歯磨き直後にR1飲んで吐きかけました」といった共感コメントが続出しています。

 確かに筆者も歯みがきやマウスウォッシュをした直後に飲食をした際、口の中のスーッとした感じと、食べ物の味とがエキセントリックな相乗効果を生んでしまう――という経験をしたことがあります。こうした作用はどういったことが原因で起こるのか、「クリニカ」シリーズや「NONIO」などを販売するライオンにお話を聞きました。

●ライオンに聞く、歯磨き粉が味覚に与える影響

 担当者によると、「歯を磨いた後は、歯磨剤がほんのわずかに口の中に残る」とのこと。「そこに含まれている香味剤や発泡剤などの成分が一時的に食べ物の味を変えるため」味覚に影響が出ると考えられるのだそうです。

 また歯磨き粉を使った後でもなるべく早く、おいしく飲食するためにはどうすれば良いかを聞いてみたところ、何を食べるか、歯みがきからどれくらいの時間をおいて飲食をするのかなどにより差があるとしつつ、「味の変化はごく一時的なもので、しばらくすると飲食物本来の味に戻ります」と回答しました。

●歯みがきの正しい方法とは? 花王が紹介

 ということは、口の中にわずかに残る「歯磨剤」を限りなく少なくする……つまり歯みがき後に口をゆすぎまくれば効果が軽減されるのでは? と思い至りますが、「クリアクリーン」シリーズや「ピュオーラ」シリーズを展開する花王は、「最後のすすぎで(歯磨き粉の)フッ素を洗い流してしまうと効果も薄れてしまいます」と花王健康科学研究会のページで紹介しています。

 高柳歯科医院、副院長の高柳篤史医師によるレポートをベースとした同ページでは、「すすぎ」について、「欧米では歯磨剤を吐き出した後にすすがない人も多いといわれていますが、さすがにそれには抵抗がある人も、歯磨き後の香りを楽しむような感覚で、すすぎすぎないようにしましょう」と紹介。歯の表面に定着しようとしている「フッ素」を流してしまっては歯みがきの効果を十分に発揮できないことが解説されています。

 そもそもせっかく歯を磨いたのに、直後に飲食をしてしまってはまた歯みがきの必要性が発生してしまいます。歯みがきをした後は一定時間をおいてから飲食するのが良さそうです。
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